大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和28(オ)935 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨第一点は、法令違反をいうが、原審は、上告人とD間に公正証書による贈与

契約のなされたことを先ず認定した上、該贈与契約は、理由(一)乃至(四)に認

定される間接事実を総合すれば、通謀虚偽表示に基くもので無効であると判断した

ものであつて、論旨に云う如く一面贈与契約を認定しながら他面これを否認すると

いう矛盾を冒しているものではない。それ故所論は採用できない。同第二点は、単

なる訴訟法違反の主張であつて(本件公正証書の成立については争がないのである

から、民訴三二三条の適用の余地がない。)、「最高裁判所における民事上告事件

の審判の特例に関する法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号の

いずれにも該当せず、又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」

ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!