大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和28(ク)119 決定

主 文

本件抗告を却下する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理 由

最高裁判所が抗告に関して裁判権をもつのは、訴訟法において特に最高裁判所に

抗告を申立てることを許した場合に限られる。そして民事事件については、民訴四

一九条ノ二に定められている抗告のみが右の場合に当ることは、当裁判所の判例と

するところである(昭和二二年(ク)第一号同年一二月八日決定参照)。 従つて、

最高裁判所に対する本件抗告申立については、その抗告理由は人身保護規則四六条、

民訴四一九条ノ二によつて、原決定において法律、命令、規則又は処分が憲法に適

合するかしないかについてした判断を不当とするものでなければならない。ところ

が、本件抗告理由は、違憲をいう点もあるが、要するに原決定の手続が口頭弁論を

経ていないことを非難し、松江刑務所における違法な拘束の是正を求めるというに

帰し、その不服の理由が右の場合に当らないことは、抗告理由自体により明らかで

あるから、本件抗告を不適法として却下し、抗告費用は抗告人の負担とすべきもの

とし、主文のとおり決定する。

昭和二八年九月一七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!