大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和29(あ)1393 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

広島高等検察庁検事長岡本梅次郎の上告趣意について。

所論援用の判例は、本件に適切でなく、原判決はこれらの判例と相反する判断を

しているものとはいえない。のみならず、公益事業令は、昭和二七年法律八一号ポ

ツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律によつて、昭和

二七年一〇月二四日限り失効し、それ以前になされた公益事業令違反の罪について

は、刑訴三三七条二号にいう「犯罪後の法令により刑が廃止された」ものと解すべ

きであることは、当裁判所の判例とするところであるから(昭和二八年(あ)一五

三〇号同二九年一二月一六日第一小法廷判決参照)、所論は採用できない。

よつて刑訴四〇八条により、主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官斎藤悠輔の反対意見(前掲第一小法廷判決中の同裁判官の意

見と同一)を除き他の裁判官の一致した意見によるものである。

昭和三〇年三月三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!