最高裁判所第一小法廷 昭和29(あ)211 決定
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人赤井力也の上告趣意第一点は単なる訴訟法違反の(所論自白が任意になさ
れたものでないと認むべき証跡は記録上何ら存在しない。)、同第二点は事実誤認、
これを前提とする法令違反の、同第三点、乃至第六点、第八点及び第九点は単なる
訴訟法違反の(第四点は、被告人の自白が唯一の証拠であるというが、事実審の判
決においては、被告人の自白の外これを補強するに足る他の証拠が挙げられている。)、
同第七点は事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であり、弁護人熊谷正治の上告趣意
第一点は違憲及び判例違反をいうが、所論自白が任意になされたものでないと認む
べき証跡は記録上何ら存在せず、また事実審の判決には、被告人の自白の外、これ
を補強するに足る他の証拠が挙げられているのであつて、所論は前提を欠き、同第
二点、第三点は、違憲をいう点もあるが、その実質は事実誤認の主張を出でないも
のであつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同
四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお
り決定する。
昭和二九年六月二四日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 真 野 毅
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 岩 松 三 郎
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