大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和29(し)1 決定

主 文

本件特別抗告を棄却する。

理 由

申立人弁護人天野末治、桜井紀、森健及び申立人被告人Aの所論第一点、同Bの

第二点は、憲法七六条違反をいうけれども、その内容は名古屋地方裁判所のした保

釈許可決定を失当であると判断した原決定が保釈についての刑訴の解釈を誤つてい

るし、また根拠がないし、第一審の判断を尊重していない等と主張しているに過ぎ

ないし、同弁護人等の第二点、申立人被告人Cの第二点は憲法一一条、一二条違反

を、申立人被告人Bの第一点は憲法三八条二項違反をいうけれども、その内容は、

申立人等の勾留が不当に長くなつているというに尽きるところ、勾留が不当に長い

かどうかということは、その事件の性質、審理の進行状況等種々の事情を考慮して

定められるべきものであることは当裁判所大法廷屡次の判例であつて(刑事判例集

二巻二号三二頁三巻一一号一七三七頁等)、本件においてもこの点についての原決

定の判断が誤つているとは認められないから、何れも違憲論の前提を欠くものであ

る。

申立人被告人Aの第二点は憲法三二条違反を、同Bの第三点は憲法三七条一項の

違反をいうけれども、その実質は何れも原審の手続が訴訟法に違反し誤つていると

主張しているものであつて適法な特別抗告理由とは認め難い。(また訴訟法は必ず

しも所論のごとき場合に意見を述べる機会を与えなければならぬと解することはで

きず、原決定には所論誤もない)それ故、論旨は採ることを得ない。

申立人被告人Cの第一点、第三点同Dの第一点乃至第四点は違憲をいうが原決定

のいかなる点が憲法のいかなる条規に反するのかの主張がないから特別抗告適法の

理由にならない。

よつて刑訴四三四条、四二六条一項により裁判官全員一致の意見で主文のとおり

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決定する。

昭和二九年一月三〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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