大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和30(あ)1028 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人黒沢辰三の上告趣意は違憲をいうが、原審において被告人本人の控訴趣意

書の外に、国選弁護人小風一太郎は控訴趣意補充弁明書を提出し、第一回公判にお

いて被告人および右弁護人出頭の上、弁護人は被告人作成の控訴趣意書および同弁

護人作成の前記控訴趣意補充弁明書に基づき弁論したことは、記録上明らかである。

そして原判決はこの両者を控訴趣意として判断していることは、判文上明らかであ

る。それ故、本件においては弁護権を不当に制限したものということはできない。

それ故違憲の論旨は、前提を欠き採るをえない。

被告人の上告趣意は違憲を主張するが、所論累犯加重の規定が違憲でないことは

大法廷判例の示すとおりであり(判例集三巻一二号二〇六二頁)、その余の論旨は

量刑の非難であつて上告適法の理由に当らない。また記録を調べても刑訴四一一条

を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和三〇年九月八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!