大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(あ)1141 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人木梨与松の上告趣意第一点は憲法違反を主張する。しかし、記録によれば

原審第一回公判期日において、弁護人は起訴状記載第一事実につき証人A、第二事

実につき証人B、第三事実につき証人a館主人某、第四事実につき証人Cの取調を

請求をしたことが認められるけれども、憲法三七条二項前段は、被告人側から申請

した証拠はすべてこれを取調べなければならないということを規定したものではな

いから、原審が右証人申請をすべて却下したからといつて憲法の右条項に違反する

ものとはいえない(昭和二三年(れ)八八号同年六月二三日大法廷判決、判例集二

巻七号七三四頁参照)。又原審の右措置が不当であるとも認められない。

被告人が第一審公判において所論供述調書を証拠とすることに同意したのが所論

の如き事由に基くものであることは記録上認められない。

同第二点は事実誤認の主張であり、被告人の論旨は事実誤認、量刑不当の主張で

あつて、いずれも上告適法の理由に当らない。また記録を調べても刑訴四一一条を

適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年九月二九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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