大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(あ)1883 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人和島岩吉の上告趣意第一点について。

記録についてみるに、原審の判断には経験則に反する不合理な点は認められず、

また所論証人の供述が任意性を欠くものとも認められないから、所論判例違反の主

張はその前提を欠き刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第二点について。

所論は判例違反をいうけれども、その実質は事実認定における経験則違反を主張

するものであつて、同条の上告理由に当らないのみならず、記録についてみても、

所論の点につき経験則違反の事実は認められないがら、判例違反の主張としてもそ

の前提を欠くものといわなければならない。

同第三点について。

所論は単なる量刑の非難であつて、適法な上告理由に当らない。

被告本人の上告趣意について。

所論は単なる事実誤認、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由に当らない。

よつて、刑訴四一四条、三八六条一項三号により、裁判官真野毅の反対意見を除

き裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

裁判官真野毅の反対意見は次のとおりである。

原判決の肯認した第一審判決は尊属致死に関する刑法二〇五条二項の規定を適用

して処断したのである。しかしながら、同条は憲法一四条の平等の原則に違反する

違憲無効の規定であるから、これを適用した第一審判決及びこれを肯認した原判決

は破棄さるべきものである。その詳細の論議は最高裁判所判例集四巻一〇号二〇四

一頁以下に述べたところと同一である。

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昭和三三年五月一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 町 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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