大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(あ)4060 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人江村重蔵の上告趣意第一点ないし第三点は、事実誤認、単なる法令違反の

主張を出でないものであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。同第四点は、

違憲をいうが、本件被告人のごとく「販売又は消費の目的をもつて政府、食糧公団

又は販売業者から買い受けた者」は、所論規定の新設(昭和二五年一一月一五日)

以後は、農林大臣又は都道府県知事の指示に基づき売り渡す場合は適法とされるに

至つたが、右指示に基づかないで売り渡す場合は、食糧管理法施行令一〇条違反の

罪が成立することは所論のとおりである。しかし、右新設以前においては「販売又

は消費の目的をもつて政府、食糧公団又は販売業者から買い受けた者」が、売り渡

す場合はすべて右一〇条違反の罪が成立するのであつた。それ故、事後法により本

件被告人が所罰されるに至るという違憲論は前提を欠き採ることを得ない。

被告人の上告趣意中判例違反をいう点は、判例を具体的に示していないから、不

適法であり、その余は、違憲をいう点もあるが、その実質は単なる法令違反、事実

誤認の主張を出でないものであつて、いずれも、刑訴四〇五条の上告理由に当らな

い。(そして、原判決が、本件事故米は、その用途を味噌醸造用と指定して便宜払

下の手続をとつたものに過ぎない輸入精米であつて、主食用としての品質と利用価

値とを有するものと認定し、従つて食糧管理法二条所定の米穀に当りその販売、譲

渡等につき同法の規制を受くべく、しかも、本件では何等法定の除外例に当らない

ものと判示し、判示所為に対し同法九条、三一条、同法施行令一〇条を適用したの

は、これを正当として是認することができる。)

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

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昭和三一年七月二六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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