大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(あ)757 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中四〇日を本刑に算入する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人並びに弁護人奥田実の各上告趣意は、末尾添付の別紙書面記載のとおりで

ある

奥田弁護人の論旨前段は憲法三七条三項違反をいうが、被告人の原審裁判所に対

する弁護人請求が所論のいう時機になされたものであることは、記録上これを確認

し得ないところであるから、原審における弁護人選任手続が遅滞したものと推断す

るに足りないのみならず、記録に徴すれば、原審裁判所は控訴趣意書提出最終日よ

り後、第一回公判期日の二四日前に弁護人を選任したものであるが、これより先に

被告人から詳細な事実誤認、未決勾留日数の本刑通算要求の主張を記載した控訴趣

意書が提出されており、右弁護人は被告人と共に原審第一回公判期日に出席して被

告人提出の控訴趣意書中の事実誤認の主張のみについて弁論し、結審されたもので

あり、被告人及び弁護人からは弁護人選任、弁護人からの控訴趣意書不提出に関し

何等異議を述べた形跡がないのであるから、所論違憲の主張は前提を欠くのみなら

ず、原審において弁護権の行使が不当に制限されたものというに足りない。奥田弁

護人のその余の上告趣意並びに被告人の上告趣意は、事実誤認、量刑不当、未決勾

留日数の本刑通算要求の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。なお

記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて刑訴四一四条、三八六条一項三号、刑法二一条、刑訴一八一条により、裁

判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和三一年三月二二日

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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