大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和30(あ)842 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人宮本多賀雄の上告趣意第一点は、判例違反をいうが、所論貸金業等の取締

に関する法律第二条にいわゆる貸金業とは、反覆継続して行う意思のもとに金銭の

貸付または金銭貸借の媒介行為を行うことをいい、利を図ることはその要件でない

ことは当裁判所判例の示すとおりである(判例集八巻四号四三五頁、八巻一一号一

八六〇頁)。論旨は採るをえない。同第二点は刑の廃止になつたことを主張するが、

所論の貸金業法は所論の金利取締法附則五項をもつて廃止されたことは所論のとお

りであるが、同附則一一項においては、「この法律の施行前にした行為に対する罰

則の適用については、なお従前の例による」と定められているから、本件は刑の廃

止があつた場合には当らない。論旨は採るをえない。同第三点は事実誤認の主張で

あつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。よつて同四一四条、三八六条一項三号

により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和三〇年七月二〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!