大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和30(あ)968 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人島田武夫、同小玉治行、同島田徳郎の上告趣意第一点は判例違反をいうが、

原審は所論の各町村連絡責任者に供与された金員は、封筒に封入されてはいたが、

該封筒を授受した関係人間においては、その封緘は開封を禁止する趣旨でなく、場

合によつてはこれが交付を受けたA、B等の自由裁量で当初予定されていた責任者

を変更することも、またその密封封筒を開披し内部金額を適宜増減塩梅し供与する

こともこれを交付した被告人C、同D等の意に反するものではなく、いわゆる封金

ではないと認めたものであるから、厳格な意味における封金に関する引用の判例は

本件に適切でなく所論は結局原審の事実認定を非難するに帰着し刑訴四〇五条の上

告理由に当らない。また上告趣意第二点乃至第四点所論の選挙権及び被選挙権停止

の効果は公職選挙法二五二条一項所定の裁判が確定したという事実に基ずいて発生

するものであり、原判決が同条項を適用することにより形成される効果ではない。

それ故所論は畢竟原判決の法令違反を主張するものではなくすべて上告適法の理由

に該当しない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三〇年一二月二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!