大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(オ)125 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

論旨第一点について。

(一)及び(二)は訴訟法違反を主張する。しかし、原審はその挙示する証拠に

よつて、訴外Dが訴外Eの申出に対し、本件土地の使用を承諾したのであり、それ

は、右Eの罹災後の再起をはかるためのものであつて、所論のように、罹災前Eが

上告人Aと共に経営していた鉄工業を経営するため上告人Aにも使用することを認

許したものとは認めることができないとの趣旨で事実を認定し、そしてこの認定に

反する証拠は認定の資料となつた証拠に照らし措信することはできない旨判示して

いるのである。この証拠の取捨、事実認定は肯認するに難くはない。それ故原判決

には理由そごの違法はなく、また、所論受領証については原審は、地代が各借地毎

に異なるべきものであることを否認したり、または受領した金額が何れの土地の地

代なるや不明であることを是認した趣旨ではなく、本件受領証の宛名が被控訴会社

(被上告会社)と控訴人(上告人)Aの両名となつているからといつて、そのこと

からして、本件宅地が被控訴会社(被上告会社)から控訴人(上告人)Aに賃貸さ

れたとの事実を推断することはできないと判示しているのであり、この判旨は首肯

するに足り、原判決に所論(二)の経験則違反の違法があるとは認められない。

(三)及び(四)は認定非難であるが、この点に関する原審の認定は、その挙示

する証拠によりこれを是認することができる。所論は採るを得ない。

同第二点について。

所論は原審の認定に副わない事実関係を前提とする法令違反の主張であつて、採

るを得ない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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