大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(オ)136 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人弁護士神戸章の上告理由は別紙のとおり。

論旨は、結局原審が昭和二九年九月三日の口頭弁論期日において、上告人代理人

申請の上告人本人Aの尋問を許容し乍らその証拠調期日たる同年一一月八日これを

実施しないで、弁論を終結したのは上告人唯一の証拠方法を無視したものであつて

明らかに判決に影響を及ぼすべき法令違反だというに帰する。

上告人は原審において、所論抗弁事実を主張しこれが立証の為め上告人にとつて

唯一の証拠方法である上告人本人の尋問を申請し、被上告人も亦被上告人本人の尋

問を申請した処、これを許容した原審はその証拠調期日である所論期日に被上告人

本人はこれを尋問したが無届のまま出頭しなかつた上告人本人は、これを尋問しな

い旨を告げて弁論を終結したこと、その際上告代理人は他に主張立証はない旨を述

べたことは記録によつて明らかである。さすれば、上告人代理人は所論本人尋問の

申請を拠棄したものと認めざるを得ないから、原判決には所論の点につき何等の違

法がない筋合である。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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