大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(オ)312 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨第一前段及び第二は、民法四二三条違反をいうが、同条の解釈に関する原審

の判断は正当であつて、所論は採るを得ない(なお、昭和二九年九月二四日言渡最

高裁判所第二小法廷判決、集八巻九号一六五八頁参照)。また、原判決によれば土

地所有者D及び被上告人らはEの土地使用を認めたのみで、ひろく第三者の土地使

用を認めたものではないから、上告人の土地使用をもつて権利侵害と判定した原判

示は正当であつて、論旨第一後段の違法はない。論旨第三は民法一条、六一二条違

反をいうが、原審の認定した事実関係の下においては、本件請求が権利の濫用に当

らないとする原審の判断は正当であつて、所論は採るを得ない。なお、本件は上告

人に土地使用の正当権限がないことを理由として土地明渡の請求権を認めたもので

あつて、民法六一二条を適用したものではないから、同条の解釈を誤つた違法があ

るという論旨は見当違いであつて採ることを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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