大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(あ)2475 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人小沢茂、同副島義礼、同東城守一の上告趣意第一点、第二点について。

事実審がその挙示の証拠により適法に確定した事実関係の下においては、本件労

働者の行動は、所論のように請願権の行使として参議院に赴いた多数の労働者が参

議院構内に立入ることを拒否されたため、参議院前の道路上にたまたま集合してい

たに止まるものとは認められず、また国会に対する陳情行為のため紹介議員に対し

て団体交渉をする目的で集合していたに止まるものとは認められない。されば、原

審が、本件労働者の行動が、昭和二五年七月三日東京都条例第四四号に違反し公安

委員会の許可を受けずに行われた不適法なもので、道路交通取締法等の規定による

交通取締の対象となるものであつたとした判断はこれを肯認することができる。そ

れ故、所論違憲の主張は前提を欠き採るを得ない。

同第三点について。

原判決が本件集団示威運動は、昭和二五年七月三日東京都条例第四十四号に違反

し、公安委員会の許可を受けずに行われた不適法なものである旨判示したのは、原

審の法律見解であつて、所論のように本件公務執行妨害の構成要件に該当する罪と

なるべき事実認定を判示したものでないことは、その判示に照し明白である。それ

故、引用の判例は本件に適切でなく、所論判例違反の主張は前提を欠き採るを得な

い。

同第四点について。

所論は、判例違反をいうが、その実質は、単なる訴訟法違反、事実誤認の主張で

あつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(原審が第一審判決の事実認定は、

その挙示の証拠によりこれを是認することができる旨判示したことは、当裁判所に

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おいてもこれを肯認することができ、所論のような経験則違反は認められない。)

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三二年三月二八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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