大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(あ)3562 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人内田松太の上告趣意は、単なる訴訟法違反、事実誤認、量刑不

当の主張を出でないものであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

被告人Bの弁護人後藤昌次郎の上告趣意第一点は、所論判例(所有権の移転を伴

う譲渡を否定するものでないこと明らかである。なお判例集七巻一三号二六五七頁

以下当法廷判例参照)は本件に適切でないから、所論はその前提を欠くものであり、

同第二点は、違憲をいが、原判決の是認した第一審判決は所論Dの供述のほか証人

Cの証言その他をもつて判示犯罪事実を認定したものであること記録上明らかであ

るから、所論はその前提を欠くものであり、同第三点は、単なる訴訟法違反、事実

誤認の主張を出でないものであり、同第四点は、違憲をいうが、その実質は刑訴四

〇〇条但書違反を主張するものであり(本件のように原審で事実の取調をしなくと

も同条但書に違反しないことについては、判例集一〇巻七号一一七三頁以下大法廷

判決参照)、被告人Bの上告趣意は、事実誤認の主張であつて、すべて、刑訴四〇

五条の上告理由に当らない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この決定は、後藤弁護人の上告趣意第四点につき、本件においては原裁判所は自

ら事実の取調を行うかさもなくば事件を第一審に差し戻すべき旨の真野裁判官の反

判意見(前記大法廷判決一〇巻一一七八頁中の同裁判官の少数意見参照)を除く外

裁判官全員一致の意見によるものである。

昭和三二年六月一三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

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裁判官 真 野 毅

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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