大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(し)44 決定

主 文

本件特別抗告を棄却する。

理 由

本件抗告の趣意は末尾添附別紙記載のとおりである。

本件横領被告事件、控訴棄却決定に対する異議申立事件記録によれば、大阪高等

裁判所は本件横領被告事件について昭和三一年四月二六日付で控訴棄却の決定をな

し、申立人は、右決定に対し、その法定申立期限である同年四月三〇日を経過した

同年五月一日異議の申立をしたことを認めることができる。かかる法定期間経過後

の右異議申立については、刑訴三六二条等の上訴権の回復請求の規定の準用がある

と解すべきであるから(昭和二六年一〇月六日第二小法廷決定、刑集五巻一一号二

一七七頁参照)、所定の期間内に上訴権回復の請求をすると同時に異議の申立をし

なければならない。しかるに、上訴権回復申立事件、同回復請求棄却決定に対する

異議申立事件、異議申立棄却決定に対する特別抗告事件の各記録によれば、昭和三

一年五月一一日に至り原裁判所に対し申立人弁護人から上訴権回復請求の申立がな

され、同申立は同年七月一四日付決定で理由なしとして棄却せられ、さらに同決定

に対する異議の申立も同年九月七日付決定で理由なしとして棄却せられ、申立人は

同決定に対し当裁判所に特別抗告の申立をしたのであるが、当裁判所は同年一二月

一三日付で棄却の決定をした事実が明らかである。

さすれば、右上訴権回復請求はその理由がないことに帰するわけであるから、所

論違憲の主張に判断するまでもなく、本件異議申立は法定の期間経過後の申立にか

かり不適法なものといわねばならない。

よつて本件特別抗告は、結局理由がないことになるから、刑訴四三四条、四二六

条一項に従い、裁判官全員一致の意見で、主文の通り決定する。

昭和三一年一二月一三日

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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