大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(オ)665 判決

主 文

選定者A1、A2に関する附帯上告を却下する。

附帯上告人及び選定者A3の附帯被上告人Bに対する附帯上告を棄却し、

その余の附帯被上告人らに対する附帯上告を却下する。

附帯上告費用は附帯上告人の負担とする。

理 由

職権を以て調査するに、

(一) 記録によれば、A1、A2は第一審において訴却下の判決を受け、該判

決は既に確定していることが明らかであるから同人らは本件訴訟の係属から夙に離

脱しているものと認むべきである。従つて本件当事者選定は同人らを除いたA4、

A3についてのみその效力を有するものと解すべきであり、爾余の選定者に関する

附帯上告は不適法というべきである。

(二) 記録によれば、附帯被上告人Bを除くその他の附帯被上告人らは原審に

おいて、全部勝訴の判決を受け、上告をしていないのであるから、同人らに対する

附帯上告はあり得ず、従つて本件附帯上告は同人らに関しては不適法のものであつ

て、却下を免れない。

次に本件附帯上告理由について審按する。

裁判所が釈明権を行使すると否と、また、対質を命ずると否とは、原則として裁

判所の裁量にするところであるから、原審が附帯上告人側からの所論のような釈明、

対質の申立を容れなかつたとしても(附帯上告人側が釈明を求める申立をしたこと

は記録によつて明らかであるが、求問権の行使及び対質の申立をしたことはこれを

認むるに足る資料がない)、その点に違法のかどありというを得ないし、また記録

上附帯上告人の尋問権が不当に制限された事跡はこれを看取できない。されば、論

旨一一点は採用し得ず、また所論の証人、本人の各供述を録取した調書上の記載が

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所論にいわゆる書替えられたと認め得る資料も存しないから、所論一二点も理由が

ない。そしてその余の論旨はひつきよう原判示に副わない事実、原判決の認定しな

い事実に基き、独自の見地に立脚して原判決を論難するか、あるいは本件の具体的

事実に関係のない法律論を展閉して原判決を攻撃するか、以上いずれかに属するも

のであつて上告適法の理由となすを得い。従つて附帯被上告人Bに対する附帯上告

は棄却を免れない。よつて、附帯上告費用の負担につき民訴九五条、八九条に従い、

裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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