大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(オ)72 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

参加によつて生じた費用は補助参加人の負担とする。

理 由

論旨第一点は訴訟法違反をいうが、原審は、その挙示の証拠により本件第一、第

三の土地は終戦当時、そのわずか一割にみたない六四〇坪が無権限で耕作され、他

はすべて雑木林であつたが、その後附近住民が無断で開墾したものと認定している

のであり、即ち、原判示は取り消された当初の買収計画の定められた当時、右土地

が未墾地であつたというのではなく、開墾されていた土地も無断耕作地であつたと

認定したのであつて、右認定はその挙示の証拠に照らし、当審においても是認し得

るところである。それ故、原判決には所論の違法はない。

同第二点、第三点は結局原審の裁量に属する証拠の取捨、事実の認定を非難する

に帰し、原判決に影響を及ぼすことの明らかな法令違背の主張とは認められない。

同第四点は原審の認定にそわない事実関係を前提として法令違反を主張するもの

であつて、採るを得ない。(原審はD、Eを被上告人Bの代理人であるとは認定し

ていない。そして原審の認定した事実関係の下においては、本件土地の耕作人が、

右D、Eに、右Bの代理人として本件土地につき小作契約を締結する権限ありと信

ずべき正当の理由ありと認めることはできない。)

同第五点は法令違反をいうが、原審が適法に認定した事実関係の下においては、

本件買収計画を違法として、これを是認した訴願裁決を取り消すことが、所論のよ

うに行政事件訴訟特例法一一条にいう公共の福祉に適合しない場合に該当するもの

とは認められない(なお、昭和二五年(オ)第二三六号、同二九年七月一九日大法

廷判決、集八巻七号一三八七頁参照)。それ故、所論は採るを得ない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九四条後段に従い、裁判官全員の一致

で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 失

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