大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(オ)854 判決

主 文

原判決中上告人敗訴の部分及び訴訟費用の負担を命じた部分を破棄し、

本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。

理 由

上告代理人弁護士鈴木匡の上告理由第一点について。

原告である被上告人は第一審以来D印毛糸九〇〇封度について売買契約の取消と

その引渡並びにこれが代償金の支払を訴求していた処、原判決は右D印毛糸につい

て請求の限度を超え九九〇封度につき売買契約の取消とこれが代償金の支払を命ず

る旨の判決を言渡したことは原判文及び記録によつて認められる本件訴訟の経過に

徴し明らかである。しからば、原判決は当事者の申立ない事項につき判決をしたも

のというべく、右は判決に影響を及ぼすこと明らかな法令違背を犯したものと云わ

ざるを得ないから論旨は理由あり、原判決はこの点において破棄を免れないものと

認める。

よつて、爾余の論点に対する判断を省略し民訴四〇七条一項に従い、裁判官全員

の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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