最高裁判所第一小法廷 昭和32(あ)831 決定
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人本間大吉の上告趣意は、判例違反をいうが、原判決は、第一審判決判示第
一の監禁は、強姦を窮局の目的としてなされたものではあるが、いまだ強姦のため
の脅迫行為とは認められず、したがつてそれは強姦罪の構成要件たる事実の一部に
属しないと認定している(そしてこの判断は正当である)にかかわらず、所論は、
右監禁は姦淫の手段としてなされた一種の脅迫行為であると認むべきであり、した
がつてそれは強姦罪の構成要件に属すると主張する。すなわち所調は、事実審の認
定に副わない事実を前提として判例違反を主張するに過ぎないから、論旨は採るこ
とを得ない。その余の論旨は単なる法令違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告
理由に当らない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお
り決定する。
昭和三二年一〇月三日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 真 野 毅
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 下 飯 坂 潤 夫
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