大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和32(し)51 決定

主 文

本件特別抗告を棄却する。

理 由

本件特別抗告申立の要旨は、申立人は、Aに対し昭和三二年七月二二日大阪地方

裁判所がなした保釈保証金没取決定に対し抗告の申立をなし、同月三一日大阪高等

裁判所が右抗告を棄却する旨の決定をなしたところ、これに対し更に異議の申立を

なしたが、同年九月四日、大阪高等裁判所は右異議の申立を不適法なるものとして

棄却決定をした、しかし刑訴四二八条二項に規定する異議申立の許される高等裁判

所の決定には、保釈に関する限り抗告裁判所の決定をも含めた一切の決定を含むと

解すべきで、従つてかかる決定に対しては異議の申立は許されないとした原決定は

右規定の解釈を誤り、ひいて憲法三二条に違反するものであるからその取消を求め

るため本特別抗告に及ぶというのである。而して記録によれば申立人主張の如き経

緯を経て大阪高等裁判所がそれぞれ抗告棄却決定および異議申立棄却決定をした事

実が認められる。ところで刑訴四二七条によれば高等裁判所が抗告裁判所としてな

した決定に対しては再抗告ができないのみならず、同四二八条二項は右のように高

等裁判所が抗告裁判所としてなした決定に関し適用される規定ではないから、かか

る決定に対しては同条項に基ずき異議の申立をすることが出来ないのであつて、申

立人のなした前記異議申立は不適法であつたのであり、従つてまた原決定に対する

本件特別抗告の申立は不適法たるを免れない。(本件において大阪高等裁判所が抗

告裁判所としてなした前記抗告棄却決定は当時特別抗告申立期間の経過によつて既

に確定したものである。)

よつて刑訴四三四条、四二六条一項前段に従い主文のとおり決定する。

昭和三三年一一月二七日

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 高 木 常 七

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