大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和32(オ)222 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告人ら代理人近成寿之の上告理由一について。

原審の確定するところによれば、原判示建物の法律上の所有者は上告人A1であ

つて、その妻である上告人A2は右A1の信託により登記簿上の所有名義人となつ

ているというのである。このような場合、登記名義人は、特段の事情のないかぎり、

第三者に対する関係において真の所有者でないことを理由として該建物収去義務を

免れることを得ないものと解するのが相当である。

されば、原判決が上告人ら両名に対して前記建物の収去を命じたのは何ら違法で

はなく、論旨は理由がない。

同上告理由二及び三について。

所論は、原審が適法にした証拠の取捨、事実の判断を非難するに帰着し、採用し

難い。

同上告理由四について。

原審は、所論謝礼を実質上賃料ではないと判断したものであり、その賃料と認め

得ない所以の如きは必ずしも判示する要はない。所論は、理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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裁判官 高 木 常 七

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