大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和32(オ)231 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人岡本共次郎の上告理由について。

しかし被上告人が、本件損害賠償請求権を放棄したとの点は、これを認めるべき

証拠がないばかりでなく、被上告人が、乙第一、二号証によつて認められるように、

たとえ本件損害賠償請求権発生後もなお毎月従前と同額の金員を受領していた事実

があるとしても、その一事を以て直ちに右請求権を抛棄したものと認むべきではな

く、むしろ当然に支払を受くべき損害金の一部として受領したものと認めるのが相

当であるとした原審の判断は、原審の確定した事実に照し当裁判所においても首肯

される。されば、原判決には所論の違法は認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 高 木 常 七

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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