大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和32(オ)313 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士高井吉兵衛の上告理由について。

しかし、原判決は、その挙示の証拠によつて、原判示一乃至四の事実を認定して

いるのであつて、その認定は、その挙示の証拠によつてこれを首肯することができ

るのである。されば、原判決がその適法に確定した事実関係の下において、本件係

争地(一)(二)(三)(四)を結ぶ地域の山林は、訴外Dが訴外Eに売り渡した

地域でもなく、また、控訴人(上告人)に売り渡した地域でもなく、かえつてこれ

を有効に被控訴人(被上告人)に指示売り渡したもので、ただその移転登記につい

ては元来Dは、ab番山林を分筆して移転登記をなすべきであつたのにかかわらず

該地域はcd番の一山林なりと誤信していたためにcの移転登記をしたのであつて、

控訴人は右の登記の欠缺を主張しうべき正当の利益を有しない旨を判断したのは、

正当といわなければならない。従つて、所論第三点は、原判決が適法になした証拠

の取捨、判断ないし事実認定を非難するに帰し、その余の論旨は、原判決の判示に

副わない事実関係を前提とする法令違背を主張するに帰し、すべて採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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