大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和32(オ)449 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人中野初太郎の上告理由一について。

本件記録を精査するに、上告人は、被上告人から提起された本訴の訴状の送達を

昭和三一年七月二五日自ら受領した上第一審裁判所に答弁書を作成提出し、次いで

第一審裁判所における同年九月四日、同年一〇月九日、同年一一月一三日の各口頭

弁論期日に自ら出頭の上それぞれ口頭弁論をなし、次いで同年一二月七日敗訴の判

決の送達を受くるや同月二〇日控訴状を原裁判所に提出し、昭和三二年三月七日の

原審における口頭弁論期日にも自ら出頭の上口頭弁論をなしていることが明瞭であ

り、右口頭弁論その他の内容等に徴すれば、上告人が従来意思能力を欠き訴訟行為

の何たるかを弁識する能力を有しなかつたものとは認められない。さすれば、所論

はすべてその前提を欠き採用できない。

同二について。

原審が事実認定の資料とした甲三号証すなわち離婚無効確認請求事件の判決につ

き、仮に所論のとおり再審請求訴訟が繋属中であつたとしても、それがために本件

訴訟手続が中止されなければならないと解すべき何らの法令上の根拠もないから、

所論は採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

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裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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