大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和32(オ)752 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士鍛治利一、同堤敏恭の上告理由第一点ないし第四点について。

しかし、原判決は、控訴人(上告人、原告)の主張に副う挙示の証拠は後記乙第

一号証等の各資料と対比して措信し難く、甲九号証、一八号証、二〇号証並びに原

審鑑定人Eの鑑定の結果は夫々判示理由により措信し難く、その他控訴人の該主張

を肯認するに足りる確証がないばかりでなく、却つて、挙示の証拠を綜合すれば、

本件遺言書のF名下には作成当時から林とほつた印が押されていたもので、これは

遺言者Fが自ら押したものであることが認められると判示している。そして、右証

拠判断はその挙示の証拠と対比すればこれを是認することができるし、また、右の

事実認定は挙示の証拠によりこれを肯認することができる。されば、所論第一点、

第二点は、結局原審が適法になした証拠の取捨、判断並びに事実の認定を非難し所

論の違法あるがごとく主張するに帰し採るを得ない。また、所論第三点、第四点指

摘の事実は、判決において特に説示しなければならない特段の事情であるとはいえ

ない。されば、原判決が特にこれに触れ説示しなかつたからといつて、所論の違法

あるともいえない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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