大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和32(オ)834 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人弁護士岸本静雄の上告理由第一点、第二点について。

所論D講の管理人であつた被上告人は上告人らとの間に両名外二名を連帯債務者

とし、講の掛戻金七六万八千円について判示内容のような本件公正証書上の契約を

締結し、次いで、判示事情から右掛戻金が金五一万二千円(昭和二四年四月一八日

以降毎月三日一八日に一回金八千円宛分割弁済の約)に変更され、その後弁済等の

関係で残元金が四八万八千円となりこの残債務について、昭和二四年六月四日に弁

済期が到来し、同日以降年一割の約定損害金を附加して支払わるべき関係にあつた

こと、そして、本件公正証書は右金五一万二千円に関する限りにおいて実体的真実

に吻合し形式上も適式のものであり、また右減額された範囲内において執行力を保

有し且つ判示抵当権も存続するものであること、そしてまた、所論主張のような要

素の錯誤或は詐欺の事実は認められないこと。

以上の事実関係は原判決が挙示の証拠によつてなした首肯するに足る認定であり、

この認定事実に基く叙上の法律判断も正当として是認できる。所論はるる論述する

が、要するところ原審がその専権に基き、自由な証拠の取捨選択によつてなした自

由な事実認定に対し自己独自の見方からする叙上の認定事実と相容れない事実関係

を主張しつつ右認定に如何にも所論の違法あるが如く非難するか、或は叙上原判決

の法律判断に独自の見解を展開してこれを攻撃するかのいずれかであつて、いずれ

も上告適法の理由として採用し難いところのものである。

よつて、民訴三九六条、三八四条一項、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官

全員の一致で、主文のとおり判決する。

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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