大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和33(オ)1026 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人D、同吉田賢三名義の上告理由第一点、第二点について。

しかし上告人(その代理人たる妻E)が、被上告人(その代理人たる訴外F)よ

リ九回にわたり合計一四一、〇〇〇円を、いずれも利息月五分の約定で借り受けた

旨の原審の認定は、挙示の証拠に照し首肯できなくはない。所論はひつきよう原審

が適法にした証拠の取捨判断および事実認定を争うに帰するから採るを得ない。

上告代理人吉野作馬の上告理由第一点について。

しかし、当時上告人方では生活費税金等に支出が嵩み家計が頗る困難であつた旨

の原審の認定は、挙示の証拠に照し首肯できなくはない。論旨はひつきよう原審が

適法にした証拠の取捨判断および事実認定を非難するに帰するから採るを得ない。

同第二点について。

しかし原審は、上告人の妻Eが本件金員の借入等について上告人より総括的に授

与されていた代理権に基いて、被上告人より本件金員を借り受けたという事実を認

定しているのであつて(右認定は挙示の証拠に照し首肯し得る)、民法七六一条に

よつて上告人の責任を認めたものでないことは判文上明らかである。所論は原判示

に副わない事実を前提として所論違法を主張するものであるから採るを得ない。

同第三点について。

しかし所論の点に関する原判決の事実認定は挙示の証拠に照し首肯できなくはな

い。所論はひつきよう原審が適法にした証拠の取捨判断、事実認定の非難に帰し、

また論旨中五は、原判決は本件消費貸借の弁済期につき前後異つた判示をし、弁済

期を明確にし得ないというにあるが、所論原判示は要するに本件消費貸借には弁済

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期の定めがなかつたという趣旨であること明らかであるから、所論違法があるとは

認められず、論旨はいずれも採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 高 木 常 七

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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