大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和33(オ)1132 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人清家栄の上告理由第一点について。

しかし、所論約束手形は、所論二万円の支払にかえて振出されたものではなく、

その支払のために振出し交付されたものであるとした原審の事実認定は、挙示の証

拠に照し首肯できなくはない。所論はひつきょう原審が適法にした事実認定を争う

に帰するから採るを得ない。

同第二点について。

しかし、原判決の確定した事実によれば、上告人は所論損害金債務中七万円につ

き重畳的引受けをしたものであること、本件損害金債務は実際には七万円以上あつ

たものであること、そのうち争いのなかつた六〇、八〇〇円については、訴外Dの

代理人と上告人及び訴外Eとの間において、これを二万円に減額することの合意が

成立したのであり、その支払のために所論約束手形が振出されたものであるという

のであつて、原判決挙示の証拠により、右の如き事実認定をしても必ずしも違法と

はいえない。

されば、右の如き事実関係の下において、前記合意の対象とならなかつた九二〇

〇円については、依然として上告人においてこれが債務を免れ得ないとした原審判

断は正当といわなければならず、所論はひつきょう原審の事実認定を争うか、これ

と相容れない事実を前提として原審の判断を争うに帰するから採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 高 木 常 七

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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