大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和33(オ)32 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人岡井藤志郎の上告理由一および十について。

所論前訴は本訴とは別個の訴訟事件であり、別件において所論の反対債権の主張

をしなかつたからといつて、そのことは、本件の判断には何ら関係のない事柄であ

り、原審は、その挙示の証拠により、適法に事実の認定をしているのである。また

別件の一審と本件の原審との間に民訴三五条六号にいう前審の関係が存在しないこ

とは明らかである。それ故、所論の違法は認められない。

同二、四について。

原審は、所論自白が真実に反しかつ錯誤に出たものであるとの上告人の主張につ

き、上告人の原審における第一回供述(記録二二九丁以下)を排斥し、他に右自白

が真実に反することを認めるに足る証拠がないとして、右主張を採用しなかつたも

のであることは判文上明らかである。そしてこの原審の判断は当審においても是認

できる。所論はひつきよう原審の裁量に属する証拠の取捨判断を非難するに帰し、

採るを得ない。

同三について。

原審は、被上告人が農地法により農地の買入れの資格を有する上告人に対し本件

農地を同人名義で買い受けることを委託した事実を認定しているに止まり、何ら所

論のような違法な判断をしたものではない。それ故論旨は理由がない。

その余の論旨について。

原審の事実認定はその挙示の証拠により、これを是認できる。所論はひつきよう

原審の裁量に属する証拠の取捨、事実の認定を非難するに帰し、原判決には所論の

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違法は認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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