大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和33(オ)506 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告人ら訴訟代理人弁護士安藤信一郎の上告理由第一点について。

しかし、所論正当事由に関する主張は上告人らが原審において主張すべかりし事

項であつたにも拘わらず上告人らからこれを主張した形跡が認められないから法律

審たる当審としては右主張に基いて判断するに由がない。のみならず所論の点に関

し原判決の引用した第一審判決の判示は所論転貸借は地主Dと借地人Eとの間に締

結された判示転貸借禁止の特段な約束に違反するというのであつて、所論民法六一

二条に違反してなされたものだとは判示していないのである。されば右法条の法意

を云為して種々論述する所論は結局原判決において判断のない事項につきこれを攻

撃するものに外ならない。しかも右法条に違反する転貸借が行われた場合、賃貸人

である地主は右法条二項によつて、賃貸借を解除するまでもなく、その所有権に基

いて転貸人に対し当該土地の明渡を請求し得るものと解するを相当とするのであつ

て(昭和二五年(オ)第八七号同二六年四月二七日第二小法廷判決、最高裁民事判

例集第五巻第五号三二五頁以下参照)、これに反する所論はひつきよう独自の見解

というを憚らない。以上のとおりであるから本論旨は採用できない。

同第二点について。

しかし、原判決認定の如き事実関係の下において、また原判決挙示の証拠に照し

所論代位請求が権利のらん用と認められないとした原判決の判断は当裁判所もこれ

を正当として是認する。論旨は右認定事実と相容れない事実を主張して右代位請求

が権利らん用であるというのであつて、ひつきよう原審の専権に属する証拠の取捨

選択及び事実認定を非難しつつ原判決に所論の違法あるが如く主張するものであつ

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て採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で主

文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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