大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和33(オ)656 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告人ら五名代理人弁護士梨木作次郎の上告理由第一、二点について。

しかし、原判決認定のように債務者が予め債権譲渡に同意を与えたときは、譲渡

後改めて民法四六七条一項の通知又は承諾がなくとも債権譲受人は債務者に対し当

該債権の譲渡を対抗し得るものと解するを相当とする。同趣旨の当裁判所判例(昭

和二八年五月二九日第二小法廷判決集七巻六〇八頁)を参照されたい。所論第一点

引用の判例は所論のような趣意に解すべきではない。そして、原判決の認定した事

実によれば、判示債権譲渡が右のような経過で主たる債務者に対抗力を生じた後に

Dにおいてこれが保証を約諾したというのであるからその保証は有効であり、この

場合債権譲渡の対抗力云々を問題とする余地はないのである。従つて同趣旨に出て

た原判決は正当であり、所論判例は本件に適切のものではない。それ故所論はいず

れも採用できない。

同第三点について。

しかし、第一、二審における被上告人本人の供述調書に照合すれば、所論乙第三

号証の成立が認められないことはなく、原判決が、右被上告人本人の尋問の結果に

よつて乙第三号証の成立が認められるとした判断の過程に所論経験則違背のかどあ

ることを認め難い。所論は結局原審の専権に属する事実認定を非難するものでしか

ない。

次に、原判決認定の事実によれば所論昭和二八年一〇月一七日現在においてDは

所論根抵当権設定契約について被担保債務(保証債務)を負担していたことが明ら

かであるこの点に関する所論は原判決を正解しないものであり、また、同じく右認

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定事実によればDは右日時に支払保証を約束したというのであるから、この点の所

論は原判決の事実認定に副わない事実を前提とするものに外ならない。

上叙のとおりであるから、所論はいずれも採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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