大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(あ)332 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人丹波景政の上告趣意は事実誤認、単なる法令違反、量刑不当の主張であつ

て、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(なお、原審は所論第二点の事実関係に

ついては、いずれも虚構の事実を申し向けて費用等の名義で金員を詐取した旨を認

定しており、所論のような、正規の日当、車馬賃等を正当に請求した事実は何ら認

定していない。それ故、右原審認定の事実関係の下においては、仮にその詐取した

金員の中に正当な金額が包含されているとしても、詐欺罪は原審判示のごとく詐取

した金員の全額につき成立すると解するを相当とする。)

被告人の上告趣意第一は違憲をいう点もあるが、記録上被告人の自白が所論のよ

うに任意性を欠くものと認むべき証跡なく違憲の主張は前提を欠き、その他は単な

る法令違反、事実誤認の主張に帰し、同第二は事実誤認、量刑不当の主張であつて、

いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和三四年七月二三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 高 本 常 七

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