大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)112 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人弁護士吉田賢三、外一名の上告理由第一点ないし第七点について。

所論は種々論議するが、要するに本件係争地は上告人ら部落の所有の山であつて、

部落民は自村持山に対し永年に亘つて入会つていたのであり、従つてその入会権の

内容には制限なく秣、薪炭ばかりでなく、用材についても採取権があつたものであ

るということを、沿革的にまた地形地勢等から細部にわたつて論証せんとするもの

であり、ひつきようするに、右に反する原判決の認定すなわち原審がその専権に基

き、原審に現出された証拠を自由に取捨選択並びに評価してなした原判示の事実認

定(原判決挙示の証拠に照しこの認定は首肯できる)に対し如何にも所論のかきん

あるが如く非難するに帰するものであつて、上告適法の理由として採用し難い。

同第八点について。

しかし、原判文によつても明認できるように、原判決は所論の点に関して被上告

人からなされた証拠方法を斟酌して所論入会権には判示制限のあることを認定して

いるのであるから原判決には所論の欠点ありというを得ない。故に所論は採用でき

ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 後 郎

- 1 -

裁判官 高 木 常 七

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!