大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)27 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士藤居謙三の上告理由について。

しかし、原判決(並びにその是認、引用している第一審判決)が、被控訴人(被

上告人、原告)において、Dなる商号を用い毛布、洋服生地販売商を営む控訴人(

上告人、被告)からその営業店舗内の一部を借り受け且つD商会卸部なる名称を使

用して洋服生地を卸売することを控訴人から終始許諾されていた訴外Eこと正熈の

営業がDの商号を以て表示された控訴人の前記経営の一部であると混同誤認してい

た旨その他についてなした事実認定は、挙示の証拠関係に照し肯認できないことは

なく、その間所論の経験則に反する違法は認められない。そして、原判決がその認

定した事実関係の下で、右の誤認は、已むを得ないところであり、被控訴人におい

て訴外正熈が控訴人経営の「D」とは別個の営業者であると思料しなかつたことは

敢て過失があるものとはいえない旨判示した判断は正当であつて、所論の理由不備

の違法は認められない。所論は、結局原審が適法になした証拠の取捨、判断ないし

事実の認定を非難するか又は原判示に副わない独自の見解の下に所論の違法あるが

ごとく主張するに帰し、採ることができない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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裁判官 高 木 常 七

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