大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)479 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士民繁福寿の上告理由について。

所論の点に関する原判示は用語いささか不十分ではあるが、要するに、原審にお

ける上告人の提出援用にかかる証拠方法を以てしては、いまだ以て所論得べかりし

利益の喪失に因る損害額がいくばくであるかを明認することはできないという趣旨

を判示しているのであり、右証拠関係に照合すればそのような判断も首肯できない

ことはない。そして、記録によつて認め得られる本件訴訟の経過の下では、原審と

して上告人に有利な判断をなすべく自ら釈明を求めて、事実関係を闡明し、かつこ

れに対する立証を促し、あるいは職権を以て証拠調をする等の措置を採らなければ

ならない筋合があるわけのものではない(大審院大正九年六月一五日判決民録二六

輯八八〇頁及び最高裁判所昭和二八年一一月二〇日民集七巻一一号一二二九頁各参

照)。所論は原判決の審理不尽理由不備を云々して原判決を論難するが、ひつきょ

うするに原判決の裁量に属する証拠の取捨選択並びに事実認定を非難するに外なら

ないものであつて、上告適法の理由として採用し得べき限りではない。なお、所論

判例は本件に適切のものとは認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で主文のとお

り判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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裁判官 高 木 常 七

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