最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)537 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士戸毛亮蔵の上告理由第一、第二点について。
本件記録によれば、上告人は適法な呼出を受けながら、所論昭和三四年二月七日
の原審口頭弁論期日に出頭せず、原審は出頭した被控訴(被上告)代理人に弁論を
命じ被控訴代理人は原判決事実摘示どおり第一審口頭弁論の結果を陳述したので審
理を終結し、次いで裁判長において判決言渡期日を所論同三四年二月二四日と指定
し右期日に出頭すべき旨被控訴代理人に告知したことが明らかである。そして右の
ように判決言渡期日の告知が出頭した当事者の一方になされたときは、該告知は民
訴二〇七条一九〇条二項により在廷しない当事者に対してもその効力を有し、右の
者に対しては判決言渡期日に出頭すべき旨の呼出状を送達することを必要としない
ものと解するを相当とすることは判例のしばしば示すところである。次に、前示の
とおり被控訴代理人は前記口頭弁論期日において第一審判決どおり、第一審口頭弁
論の結果を陳述しているのであり、右口頭弁論の結果の中には控訴(上告)代理人
の第一審口頭弁論の結果、すなわち所論のいう事実上の陳述、書証の認否、証拠の
援用一切を含むものと解すべきことは敢えて多言を要しないところである。
されば、原審の訴訟手続には所論の違法ありというを得ず、所論はいずれも叙上
に反する独自の論議というを憚らない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫
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裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 高 木 常 七
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