大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)70 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人北山八郎の上告理由第一点について。

原審の事実認定は、その挙示の証拠に照らしこれを是認することができる。所論

は原審の裁量に属する証拠の取捨、事実の認定を非難するに帰し採るを得ない。ま

た所論証人の申出は、所論争点についての唯一の証拠の申出には当らないのであつ

て、その取調をしなかつた原判決に所論の違法は認められない。

同第二点について。

所論のうち本件売買行為が無効であることを前提とする論旨は、原判示に副わな

い事実関係を前提とするものであつて採るを得ない。また原審の確定した事実関係

の下においては、本件登記はその申請手続において瑕疵ある登記であることは明ら

かであるが、すでに登記がなされた以上、本件登記によつて公示せられるところが

現在の真実な権利状態に符合するものであり、かつ一般の偽造文書による登記の場

合とは異なるから、それは有効なものと言うべく、登記義務者である上告人におい

て本件登記の抹消を請求しえないものと解するのが相当であるとした原判示は正当

と認められる。よつて、この点に関する所論は採るを得ない。

同第三点について。

所論は、前記所論第二点において攻撃する原判示の違法を前提として違憲をいう

ものである。しかし右原判示の正当であることは前記所論第二点に対する説示にお

いて述べたとおりであつて、所論違憲の主張は前提を欠くものであつて採るを得な

い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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