大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)868 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士多賀寛一の上告理由第一について。

しかし、原判決は所論金銭給付の点について仮執行の宣言を附しているから(原

審のなした昭和三四年九月四日附更正決定参照)所論は理由がない。

同第二について。

しかし、所論証人D(論旨にEとあるは誤記と認められる)、同Fの供述からし

ては必ずしも所論のように認定しなければならないわけのものではなく、また、所

論証人G、上告本人の各供述は原審の措信しないところである、所論はひつきょう

原審が自由な心証に照してなした叙上各供述に対する自由な評価並びに右Dの供述

によつてなした所論事実認定を非難するものでしかなく、上告適法の理由となすを

得ない。

同第三について。

所論家賃取立に関する事実上の主張が原審においてなされ(但し昭和二九年三月

以降の分については何ら主張されておらない)、これに対し証拠の提出されている

ことは所論のとおりである。しかし右のような事実があつたとしても、これによつ

て本件建物が上告人の所有に帰しているのであると断定できるわけのものでもなく、

そして、原判決は「ひつきょう控訴人(上告人)提出援用の全証拠によるも、未だ

本件係争建物が被控訴人(被上告人)の所有に属することの推定を覆えし得ないも

のと断ずる外はない」と判示しているのであるから、原判決は所論の点について一

応の判断を示しているのであり、従つて原判決には所論審理不尽のかきんあるもの

というを得ない。

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以上のとおりであるから所論はいずれも採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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