大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和35(オ)1015 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人高野篤信の上告理由第一点について。

所論は原判決が正当理由存在の一として認定、判示した所論引用の部分は何ら被

上告人らの主張しなかつたところであることを前提として原判決の違法をいうもの

である。しかし、記録によれば、所論原判決認定の事実も被上告人ら主張の範囲内

のものと見ることができる(昭和三五年四月二七日附準備書面、記録二五八丁裏)。

それ故、所論は採るを得ない。

同第二点について。

原判決が、訴外Dらが訴外Eの本件代理行為につきその権限ありと信ずべき正当

の理由があるとした判断は、原判決が、上告人の出征当時の事情、右Eが上告人所

有の本件土地を含む判示の土地につきこれを管理する代理権を有していた事情その

他につき詳細認定した事実関係の下においては、これを正当と認め得ないわけでは

ない。所論は、原審の裁量に属する証拠の取捨、判断、事実の認定を非難し、これ

を前提として原判決の違法をいうのであるが、原判決には所論の違法は認められな

い。なお、原判決が被上告人の反訴請求を排斥した点には所論のような違法が認め

られないばかりでなく、論旨は上告人としては不利益な主張たるに帰し、採用の限

りでない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

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裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 朔 郎

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