大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和35(オ)207 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士谷本二郎、同竹中一太郎の上告理由一、二について。

原審の確定した事実は、挙示の証拠並びに争なき事実関係に照しこれを肯認でき

ないことはない(なお、原判決がその他に控訴人及び被控訴人B間に同被控訴人が

本件宅地を買入れた場合にその所有権を控訴人に譲渡するという物権的又は債権的

契約のなされた事実を認めるに足る証拠はないとの判断も本件の証拠関係に照しこ

れを是認することができる)。そして、その確定した事実関係の下において控訴人

らは判示新聞社の重役会の協議に基き同新聞社の代理人として被控訴人Bに本件宅

地の買入れを委任したものと認むべきであつて、控訴人が個人としてその買入れを

委任したものではなく、控訴人において本件不動産の所有権を取得するいわれがな

い旨の原判決の判断もこれを正当として是認できる。されば、原判決には所論の違

法はない。

同三について。

しかし、所論BはAの代理人である旨の主張は、上告人が原審で主張しなかつた

ところであるから、原判決には所論の違法はない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

- 1 -

裁判官 高 木 常 七

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!