大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和35(オ)85 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士神田静雄、同森尾伍郎の上告理由第一、第二点について。

原判決はその挙示の証拠により被控訴人らの被相続人DとEとの間において、判

示のような目途を以て、DはEに対し恰も金六〇万円の債務を負担しているが如く

通謀仮装し、そしてこれを担保するためとして、D所有の本件不動産の上に仮装の

判示内容の抵当権を設定し且つこれを登記した事実を認定しているのであり、この

認定は右証拠に照し首肯でき、所論指摘の書証人証を以てしては必ずしも右認定を

覆えして、これと反対の認定ができるというわけのものではなく、また所論の云う

ように被担保債権の内容を一々審査しなければ右認定のような結論が出てこないと

いうわけのものでもない。従つて、原判決には所論審理不尽等の違法があるものと

は云えない。所論はひつきようするに、原審の専権に属する証拠の自由な評価並び

にこれに基づいてなされた事実認定を非難するものでしかなく、採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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