大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和35(オ)885 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人有井茂次の上告理由について。

原審の認定したところによれば、本件競売手続において、被上告人は同人の先代

D名義で競買の申出をしたにすぎないものであり、競落許可決定はD名義でなされ

たが、競買の申出をなしたのは被上告人であり、同人が現実に競落人として競落許

可決定を受けたものであるというのであつて、右事実の認定は、挙示の証拠により

是認できる。しからば、右認定の事実関係の下においては、右競落許可決定は、死

者たるDに対してなされたものではなく、被上告人に対しなされたものであり、死

者に対するものとして無効なものであるといえないとした原判示は正当である。所

論は、原審の認定に副わない事実関係を前提として原判決の違法をいうものであつ

て、採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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