大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和36(あ)1451 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人竹内誠の上告趣意第一点は、同被告人の職務権限に関する事実

誤認、法令違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(原判決及

び一審判決は、同被告人が所論各申請につき審査の上許否を決定する権限を有する

ものと認定しているのではなく、これら申請があつた場合に担当部局から重工業局

に回付された調査依頼に対し、課内の担当者をして調査させた結果を、同局の所管

事務の総括を担当する重工業課に回付する事務を総括していたと認めているので、

課長たる同被告人が具体的に個々の調査に当らないからといつて、これを自己の職

務でないということはできない)。

同第二点は、金銭の授受又は金品授受の趣旨を争うものであつて、事実誤認の主

張に帰し同四〇五条の上告理由に当らない。

同第三点は、同被告人及び部下課員の二次会における飲食代等に費消された分に

つき原判決が平等分割によらず、全額を同被告人から追徴した部分は引用の大審院

判例に違反するというのであるが、原判決は、「被告人Aが受取り、自己の責任で

処分したものであり、右各金員は一旦Aの利益に帰し、同被告人の自由処分に任さ

れた後、同被告人において部下課員をもてなしたもの」と認定しているのであつて、

同被告人が部下課員と共同して收賄しその利益を分配したものとは認めていないの

であるから、引用の判例は本件に適切でなく、従つて判例違反の主張は前提を欠き、

同四〇五条の上告理由に当らない。

被告人Bの弁護人滝沢国雄の上告趣意は量刑の非難であつて、同四〇五条の上告

理由に当らない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

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り決定する。

昭和三六年一〇月二六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 高 木 常 七

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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