大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和36(あ)1761 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人大竹謙二の上告趣意第一点、第二点は、単なる訴訟法違反の主張であり、

同第三点は、量刑不当の主張であり、被告人本人の上告趣意は、事実誤認の主張で

あつて、すべて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。そして、弁護人の上告趣意

第一点につき記録を調べて見ると原審弁護人は控訴趣意第一点において被告人のA

に対する所為は心神耗弱に出たものであることを主張したにかかわらず原判決がこ

れに対し何等判断を示さなかつたことは違法たるを免れない。しかし、被害者Aに

対する供述調書によれば、かかる主張事実を認められないから、右の違法は、原判

決を破棄しなければ、著しく正義に反するものとは認められない。また、原判決は、

第一審判決に法令違反があるとして破棄自判したものであるから、弁護人主張の論

旨第二点の違法はない。その他本件につき同四一一条二号、三号を適用すべきもの

とは認められない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項本文により、裁判官全員

一致の意見で、主文のとおり決定する。

昭和三六年一一月三〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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