大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和36(オ)576 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士尾崎勇蔵の上告理由第一点について。

しかし、自白の取消は、その自白が真実に反し、かつ、錯誤にもとづくことの証

明があつた場合に許さるべきものであり、原判決は、原判示認定のごとく自白が真

実に合致せず、従つて錯誤にもとづいたものと認めたものであつて、自白が真実に

反することの証明がある以上その自白が錯誤に出たものと認めて差支えないことは

当裁判所の判例(第三小法廷判決、民事判例集四巻七号三一六頁以下参照)とする

ところであるから、原判決には、自白の取消を是認したことにつき何らの違法はな

い。所論は、独自の見解であつて採ることができない。

同第二点について。

原審において、被上告人らが取消を求めた自白は、原判示譲渡担保契約の内容に

関するものであるから、たとえ目的物を転得した第三者に対する関係においてその

効力が同一であつても、錯誤がないということはできない。されば、原判決には所

論の違法はない。

同第三点について。

しかし、原判決の事実認定は、挙示の証拠関係に照し肯認でき、その認定した事

実関係の下において、本件山林の地盤と判示処分残余の立木の所有権は、控訴人(

被上告人、原告)らに復帰したというべく被控訴人(上告人、被告)が訴外Dから

昭和三二年五月頃買い受けて所有権を取得した旨の主張は理由がない旨の原判決の

判断は、これを正当として是認することができる。されば所論は、原判示に副わな

い事実を前提として、所論の違法あるがごとく主張するに帰し、採ることができな

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い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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