最高裁判所第一小法廷 昭和36(オ)815 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士徳永竹夫の上告理由第一点について。
原判決引用の第一審判決挙示の証拠に照せば、本件被害者Dは本件事故発生当日、
E郵便局から嘉穂郡a町所在F地方事務所並びにa町役場等に募集に赴くために現
場を通過せんとしたものであるが、その順路は同人の右用務達成上必要な順路であ
ることが認められる旨の第一審判決の事実認定は、これを首肯でき、その間に理由
そごの不備あるを認め得ない。所論はひつきよう原審の専権に属する事実認定を非
難、攻撃するものでしかなく、採用できない。
同第二点について。
本件事故の発生に因り被害者Dは特殊勤務による手当額を喪失しこれによつて損
害を蒙るに至つたことは当然の筋合であるから、原判決が右特殊な收入を基準とし
て本件損害額を算定、計上したことは正当である。所論は右に反する独自の見解に
外ならず、採用できない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で主文のとお
り判決する。
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 入 江 俊 郎
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