大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和36(テ)41 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士三原道也の上告理由第一点について。

憲法七六条は司法権の所属、裁判所の構成、裁判官の職責を規定したものであつ

て、民事裁判において、民事上の責任を究明するに際し、既に刑事判決において有

罪とされた行為につき、これと異なる事実認定をすることができるかどうかという

ごとき、所論のような事柄とは関係のない規定である。それ故、違憲の論旨は前提

を欠き、その実質は、単なる訴訟手続違反の主張に帰し、特別上告適法の理由に当

らない。

同第二点について。

所論は、結局原判決は被上告人等の個人的保護を急ぐのあまり、不法にも社会の

秩序、公共の福祉を犠牲にしようとしたもので違憲であるというに帰し、原判決の

如何なる判断が、論旨にいう憲法の諸条項に如何なる点において違反したかを何ら

具体的に示していない。そして、原判決の事実の認定、法律の適用については必ず

しも是認できないけれども、所論は、特別上告理由としては不適法であり、採るを

得ない。�

よつて、民訴四〇九条ノ三、四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一

致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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裁判官 高 木 常 七

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